受け取り側の作業から始める
受け取り側が次に行う作業を 1 文で書き出してください。たとえば、資産のプロパティを確認する、アニメーションをレンダリングする、部材を 3D プリントする、敷地を地図に読み込む、などです。この 1 文によって、エクスポート後も失われてはならないものが決まります。見た目がもっともらしいモデルでも、識別情報、スケール、必要な情報が失われていれば、目的を果たせないことがあります。
受け取り側のアプリケーションとバージョン、想定するファイルパッケージ、単位、原点、オブジェクトの構造、必要なプロパティを記録します。サンプルとなるインポート設定の提供を依頼してください。ファイルの拡張子だけで形式を選ぶのではなく、実際に動作が確認された交換方法を優先します。
納品方法を比較する
| 形式 | 主な用途 | 合意すべき受け入れチェック |
|---|---|---|
| IFC | 構造化された BIM データ交換 | 必要なオブジェクト、プロパティ、空間構成、スキーマの互換性を検査します。 |
| OBJ と MTL | ビジュアライゼーションツールへのメッシュの受け渡し | スケール、メッシュのグループ化、受け取り側がマテリアルと参照アセットをどのように読み込むかを確認します。 |
| STL | 製作準備のためのメッシュ納品 | 宣言された単位、閉じたサーフェス、製作担当者のメッシュ要件を確認します。 |
| FBX | コンテンツ制作パイプラインとのデータ交換 | 階層、外観、変換(トランスフォーム)について、実際のエクスポーターとインポーターの組み合わせをテストします。 |
| glTF / GLB | 実行時の表示に用いる 3D アセットの納品 | マテリアル、拡張機能、リソースのパッケージング、ビューアーのパフォーマンスを確認します。 |
| DXF | CAD ワークフローとのデータ交換 | 受け取り側が想定するエンティティタイプ、レイヤー、2D または 3D の内容について合意します。 |
| OpenUSD | シーンの組み立てとコンポジション | 受け取り先のアプリケーションがレイヤー、参照、アセット、シーンのメタデータをどのように解決するかを確認します。 |
| 3D Tiles | 空間的に構成された 3D データのストリーミング | 地理空間上の配置、タイルセットの依存関係、複数の視距離での読み込みを確認します。 |
これらは典型的な用途をまとめた例です。エクスポーターの対応状況はさまざまなため、納品物について合意する前に、製品のドキュメントで必要な機能を確認してください。2 つの作業で異なる出力が必要な場合は、管理された納品物を 2 つ作成し、それぞれの作業でどちらを正とするかを明確にします。
変更してよい範囲を決める
- オブジェクトの識別情報:課題管理や資産とのリンクが、安定した識別子に依存しているかどうかを確認します。
- ジオメトリ:テッセレーション、簡略化、小さな部品の除去が許容されるかどうかを合意します。
- データ:保持すべきフィールドを明示し、その値を検証する担当者を決めます。
- 外観:サンプルには、透明度のあるマテリアルと色付きのオブジェクトを含めます。
- 座標:受け取り先に合わせて適用した移動や回転をすべて記録します。
- パッケージング:受け取り側がパッケージ一式をまとめて移動できるように、付随ファイルを明確にします。
出力を数量算出、製作、技術的な判断に使用する場合は、その用途に特化した受け入れチェックを別途定義してください。スクリーンショットや、エクスポートがエラーなく完了したことだけで、適合性を判断しないでください。
代表的なパイロットを実施する
サンプルを選ぶ
本番の納品で重要になる分野、プロパティ、ジオメトリ、座標の条件を含めます。
設定を記録してエクスポートする
ソースのリビジョン、エクスポーターのバージョン、範囲、出力オプションを記録しておきます。比較のための実行では、関連する設定を 1 つだけ変更してください。
実際の受け取り側でテストする
受け取り側チームのワークステーションでパッケージを開き、合意した検査作業を完了します。
設定を承認する
受け入れた制限事項と残っている課題を記録します。モデル全体でも検証を繰り返してください。パイロットによって、テストしていない内容が承認されるわけではありません。